疲労の目安〜バイタルサインからの視点 

(序論)〜研究にむけて

ランニング障害の一つに「慢性疲労」と呼ばれるものがある。

これは、トレーニングに対しての疲労感から完全に回復しない状態が、

長期間にわたって続いている状態のことである。

 

これらは、「だるい」「疲れる」「トレーニングの効果が少ない・無い」

といった主訴〜主観的視点から鑑別することができるといわれている。

 

しかし、これらはあくまでも主観的視点である、そのため

正常人との比較、正常時との比較が正しく行うことができるか疑問がある。

 

実際、人間には良い意味でも悪い意味でも「慣れ」というものがある。

ある程度の範囲内であれば状況の変化に対して、身体が適応してしまうのである。

 

これにより、慢性疲労の発見が遅れ、

「ランニングの記録が伸びない」「トレーニングの成果が見られない」

ということもさることながら、

「体調を崩す」「故障して走られなくなる」

といった状態を引き起こしている可能性があると思われる。

 

また市民ランナーにとっては、

ランニング以外、仕事や家事などによる疲労も否めない。

医学的な側面で人体の全身状態を表す指標として、「バイタルサイン」というものがある。

バイタルサインとは、脈拍・呼吸・血圧・体温(意識状態)のことを指す。

 

これらは、病的な状態な人だけでなく、

そうでない人にとっても健康状態を表す指標として継続的に計測することが勧められることが多い。

ランニングのトレーニングにおいてにも「安静時脈拍」を採ることを勧める資料もある。

 

これらを踏まえて、以下のテーマを軸に実験を行ってみる

 

 バイタルサインとその日の通常生活とランニングの状態(距離・タイム・その他)との相関性

条件設定

 

被験者 かわゆー(FRUN・グレゴリアンズ)

ランニング暦2年

最近の月間走行距離

1月 160キロ

2月 160キロ

最近のレース

2月3日  京都木津川マラソン(フル)

2月17日 泉州国際市民マラソン(フル)

 

職業 病院職員(医療従事者)

通勤時間1時間20分

週間業務時間(平均)50〜55時間

 

バイタルサインは脈拍・血圧を計測する。

(最も一般的に計測しやすいため)

これらの3点を毎起床時に計測する。

(計測条件をできる限り一定にする)

この計測を1ヶ月をめどに行う。

(必要とあれば、延長も可能。ただし1ヶ月の時点での報告は行う。)

その日の体の状態・ランニングの状態をできる限り記録する。

一日の運動負荷により客観性を持たせるため。万歩計を使用する。

実験開始

2002年3月3日より開始。

当面の予定としてはランニングのレースは無し。

ただし、3月21〜23日は野沢温泉へスキー旅行。さらに24日はオリエンテーリング全日本大会。このあたりが疲労の山場となりそう。

本論

結論

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