---------- 車両解説 ----------
1230系
【1230系・1233系・1240系・1249系・1252系・1253系・1254系・1259系】
1987年(昭和62年)に登場した1220系を標準軌線共通仕様に設計変更して1989年(平成元年)から製造された車両である。標準軌線共通仕様は車体設計の共通化とともに、大阪・名古屋線と奈良線の間の車両転配がスムーズに行えるように機器類の配置を可能な限り共通化したものである。まず、1224+1324、1225+1325が製造途上にあり、これらを共通仕様に設計変更して1230系として登場させた。したがって1230系は共通仕様で設計されているが、車体は1220系に準じている。 台車は21000系(アーバンライナー)にならってホイールベース間隔を2100mm(従来車2150mm)に変更した新仕様台車で1230系はKD−96形(M)、KD−96A形(T)となった。1233系は当初から共通仕様の下に設計した車体に新仕様台車をさらに改良したKD−96B形(M)、KD−96C形(T)を装備した。尚、1249系では補助電源装置がSIVのBS−483Q形(70kVA)となり、運転台後方に車椅子スペースが設けられた。また、1252系には1軸1ディスクの、1253系には1軸2ディスクのディスクブレーキをTc車に履いたボルスタレス台車が使用された。1254系ではTc台車のディスクブレーキ仕様を変更したが、後の1233系群には生かされず1編成のみの製造にとどまっている。 2002年(平成14年)には1020系の組成変更により1030Fの中間2両が1026Fに組み込まれ6連化されたため、モ1030とク1130はそれぞれ1277Fとして1252系に編入された。ワンマン化工事は名古屋線所属車の1231F・1232F・1240F・1259F・1265F〜1269Fに施工されこのうち1233系であった1240Fは1240系、1253系であった1259F・1265F〜1269Fは1259系に系式変更された。また、奈良線所属車の1252系のうち1271F〜1277Fは阪神相互直通対応改造を受け、同運用にも就いている。2007年(平成17年)からは新型ATS装置を順次設置している。 次世代一般車両登場を控えた2023年(令和5年)、接客設備改善と運行機器関連のリニューアル工事が施工され、外観は前面と側面の行先表示器をカラーLED式表示器に交換し、前照灯部をLEDの標識灯に変更、従来の標識灯部をLEDのヘッドライトとし視認性の向上を図った。また前面の左右には転落防止柵が設置され印象が変化した。車内においては車内照明をLEDの間接照明とし、座席はドア側端に透明デザイン板を施したものに変更、両端と中央寄りに天井とを繋ぐポールも追加された。同改造は順次施工が進められる。 |
急行増結用として運用される名古屋線1233系1248F | ワンマン対応車1259系1259F先頭の急行 |
2連で準急の運用に就く1265F | リニューアル改造後の1230系 |
←宇治山田・鳥羽/難波・京都 | 大阪線 | 名古屋線 | 奈良・京都線 | |
1230系 | モ1230形(Mc) + ク1330形(Tc) | − | 31・32 | − |
1233系 | モ1233形(Mc) + ク1333形(Tc) | − | 42・43・47・48 | 33〜39・41 44〜46 |
1240系 | モ1240形(Mc) + ク1340形(Tc) | − | 40 | − |
1249系 | モ1249形(Mc) + ク1349形(Tc) | − | − | 49〜51 |
1252系 | モ1252形(Mc) + ク1352形(Tc) | − | − | 52・58・62〜64 70〜77 |
1253系 | モ1253形(Mc) + ク1353形(Tc) | 53・55〜57・61 | 60 | − |
1254系 | モ1254形(Mc) + ク1354形(Tc) | 54 | − | − |
1259系 | モ1259形(Mc) + ク1359形(Tc) | − | 59・65〜69 | − |
2023年12月25日 更新
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