---------- 車両解説 ----------

16010系

 1981年(昭和56年)3月に南大阪線用として登場した車両である。、南大阪線特急増強のために2連1本を製造することとなったが、大阪線では既に12410系が登場していたためスタイルはそれに準ずるものとなった。しかし前面の塗り分けは在来の16000系にあわせられた。性能面でも16000系と同一であるが、台車は新設計のKD−89(A)形が採用され、パンタは下枠交差形のPT−4811形が取り付けられた。また、屋上は12400系同様の連続クーラーキセが採用されている。車内は内張をパールカラーの化粧板とし、基本的に12410系に準じたものになったが、座席は10100系廃車発生品を流用したためリクライニング機構はない。

 2001年(平成13年)には車体更新にあわせて客室仕切設置や座席のリクライニングシート化、Mc車の連結面側乗降扉の撤去とパンタグラフの移設などが行われた。また2010年(平成22年)には新型ATSの設置工事が施された。更に2014年(平成26年)にB更新が行われ、その際ク16110形運転台後部デッキ寄りに喫煙室が設けられた。

 近鉄汎用特急車塗色変更において、2016年(平成28年)9月に南大阪線特急車では初めて施工された。
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登場時の16010系 吉野行き特急の運用に就く16010系
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B更新にてク16110形に喫煙室が設けられた 塗装変更後の現在の姿
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←阿部野橋
 モ16010形(Mc) + ク16110形(Tc) 
16011 + 16111
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形式 車種 番号 両数 定員 全長
(mm)
全幅
(mm)
全高
(mm)
台車 電動機 出力
(kW×個)
製造初年 製造所 備考
モ16010 Mc 11 1 64 20500 2740 4150 近車KD-89 三菱MB-3082-A 135×4 1981 近車  
ク16110 Tc 11 1 3876 近車KD-89A  

2016年 9月25日 更新

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