---------- 車両解説 ----------

モワ26形

 1980年(昭和55年)にモ6411形(6411・6414)を改造してできた荷物電車である。種車となったモ6411形は1950年に南大阪線用として製造された車両で、車体長20.9mで近鉄ではもっとも長い車両である。大阪線1400系(→モワ10形旧)にも似た張り上げ屋根と幅広い前面貫通扉が特徴である。モ6411形(当初はモ6801形)は4両製造され、同時にTcのク6521形(当初はク6701形)が2両製造されたが、当初は全て両運転台であった。1957年に一時名古屋線に転属して形式が変わったが、1959年に名古屋線が改軌されたために、再び南大阪線に戻った。1966年(昭和41年)にモ6411・6414を除く全車が片運転台化されたが、高性能車の増備により柏原線などのローカル用となり、両運転台で残ったこの2両は荷物電車代用などでも運用されていた。1980年(昭和55年)にモ6411・6414は荷物電車専用車として改造・改番され、側窓内側には保護棒が取り付けられて座席のクッションが撤去されたが、外観的にはあまり変化はなかった。
 南大阪線で手小荷物輸送に使用されていたが、1981年(昭和56年)に同線の荷物列車が廃止されたために休車となり、後に廃車された。
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荷物電車として運用中のモワ26形
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←阿部野橋
 モワ26形(Mc) + モワ26形(Mc) 
27 + 26
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形式 車種 番号 両数 運転台 全長
(mm)
全幅
(mm)
全高
(mm)
台車 電動機 出力
(kW×個)
製造初年 製造所 備考
モワ26 Mc 26・27 2 20900 2744 4190 近車BWタイプ 三菱 150×4 1950 近車 1980年電動貨車化

2007年 9月 9日 更新

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