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先代職人



山本 政典 【瓦葺】         







 山 本 政 典(やまもと まさのり)

昭和19年(1944)02月01日
奈良県生駒市生まれ


生駒北中学校を卒業後、岸和田市瓦葺業の義伯父 東卯之助のもとで屋根瓦葺修行修得する。

その後、昭和39年4月に入社し、重文南法華寺より山本清一のもとで、瓦葺施工技術を勉強する。

昭和43年、皇居 同心番所の仕事をはじめようと打ち合わせをしていた時、大工と言い合いをしながら現場事務所に入ってきた。屋根の仕事に入る前に、一番肝心になる要点を大工さんに頼んだのだ。しかし、その時には聞き入れてもらえず、残念な思いをした。
奈良へ連れて帰ると、毎日「早く代わりの者を連れてこい」と電話がかかって来ていたが、皇居の仕事は諦めることにした。

それからしばらくすると、宮内庁の工務課長より、「仕事の技術面で喧嘩をするということは、東京では珍しい。ぜひとも、その喧嘩した職人を連れてきてください」と電話がかかってきた。

それ以来、今となっては惚れ惚れするくらい、いい仕事をするようになった。選定技術保持者の山本清一も認める、日本一の瓦葺職人である。

たずさわった仕事は、経歴書に掲載しているものほとんどであるが、代表作としては、東大寺鐘楼・法隆寺上御堂・興福寺南円堂・薬師寺大講堂・唐招提寺金堂平成大修理・平城宮跡朱雀門・平城宮跡大極殿などである。

まだまだ、古代の瓦の歴史や、古代屋根の葺き方など、勉強しなければならないことは山ほどあるが、現在は若い衆を日々育成しながら、また、日本伝統瓦技術保存会上級生として、研修生を指導、育成している。

受賞歴
  平成13年 国土交通大臣より優秀施工者顕彰「建設マスター」受賞
  平成27年 文化庁より「文化庁長官表彰」

平成29年12月退社