---------- 車両解説 ----------

21020系(アーバンライナーnext)

 2002年(平成14年)11月、21000系アーバンライナーをリニューアルした21020系アーバンライナーnextが登場した。大阪側からク21120形(Tc)+モ21220形(M)+モ21320形(M)+サ21420形(T)+モ21520形(M)+ク21620形(Tc)と組む。主電動機は電動車にそれぞれ230kw三相かご形誘導電動機を4個装備し制御装置はVVVFインバータ制御である。台車はボルスタレス台車を採用、パンタはシングルアーム式をM車にそれぞれ1基ずつ装備した。また、ブレーキ装置は電気指令式空気ブレーキが採用されている。

 前面は屋根上から先端部までをブラック塗装とし、車体形状に合わせたデザインのスカートを取り付けた。前照灯はプロジェクター式HID灯が4灯、種別灯はLED式を使用。側面扉は22000系23000系同様プラグドアとした。

 室内は全車禁煙車となりデッキ部に喫煙コーナーを設ける。また各車に22インチ大形液晶ディスプレイによる車内表示器が設置されている。尚、デラックスシートはク21620形のみとし、モ21220形には車椅子対応座席が設置されている。座席は新開発のゆりかご型リクライニングシートを採用、リクライニング時の背ずり角度に連動してシート座面も角度が変化する構造となっている。またデラックスシートには背もたれ部にはLEDの読書灯も設置された。車内側窓底面は傾斜がある形状となり、飲料などを置くことが出来なくなったため、専用にトレイが設けられた。トレイサイズが小さいため当初飲料物が落下したため、後にステンレス製のガードが設けられた。

 2003年(平成15年)春のダイヤ改正より21000系とともに名阪特急の運用に就いていたが、2020年(令和2年)に80000系「ひのとり」が登場したことにより、21000系アーバンライナーとともに全名阪乙特急の運用に就くこととなった。2003年(平成15年)、ブルーリボン賞、ローレル賞受賞。
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名古屋線を走行する難波行き21020系 名阪特急直通50周年記念時
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←難波/名古屋→
 ク21120(Tc) + モ21220形(M) + モ21320形(M) + サ21420形(T) + モ21520形(M) + ク21620(Tc) 
21121 + 21221 + 21231 + 21421 + 21521 + 21621
21122 + 21222 + 21232 + 21242 + 21522 + 21622
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形式 車種 番号 両数 定員 全長
(mm)
全幅
(mm)
全高
(mm)
出力
(kW×個)
製造初年 製造所 備考
ク21120 Tc 21・22 2 48 21100 2800 4135 - 2002 近車  
モ21220 M 21・22 2 54 20500 4150 230×4  
モ21320 21・22 2 52 230×4  
サ21420 T 21・22 2 56 4135 -  
モ21520 M 21・22 2 56 4150 230×4  
ク21620 Tc 21・22 2 36 21100 4135 -  

2024年 9月22日更新

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