---------- 車両解説 ----------
6400系
【6400系・6407系・6413系・6419系・6422系・6432系】
奈良・京都線用の3200系とほぼ同時期1986年(昭和61年)に南大阪線用として登場した同線初のVVVFインバータ制御車である。車体は3200系と同じくアルミ押出形材を使用し、側面の窓割りも同系にならったが、南大阪線では在来の車両と併結する必要上、正面は6600系同様の貫通式とした。しかし、車体幅はこの6400系からは標準線区と共通の2,800mmが採用されたため、裾も絞られて奈良線8810系と似たイメージになった。このスタイルは、以後標準軌線区用の1220系や1252系(現1422系)に受け継がれ、近鉄インバータ制御車の標準スタイルとなった。VVVFインバータ装置は日立製で主電動機1台あたりの出力は155kwである。 台車は6400系ではKD−94形(M)、KD−94A形(T)、1989年に登場した6407系以降はホイールベース間隔を2,100mmに短縮した新仕様台車KD−98形(M)、KD−98A形(T)とし、6413系ではさらに改良を加えたKD−98B形(M)、KD−98C形(T)が使用されている。また、6422系からはボルスタレス形の台車が採用された。 車体関係では6400系では6403F以降運転台を新様式にするとともに故障モニターが付けられた。6407系は前述の台車の変更に伴う形式区分であり、6413系は通勤車の全線共通仕様に基づく新仕様の車体採用に伴う形式区分、6419系はTcに設置されている補助電源装置をSIV(BS−483Q形)に変更したことによる形式区分であり、6422系は台車をボルスタレス形に変更した形式区分である。6432系は6422系のワンマン仕様で1992年(平成4年)11月より6432Fが新造されたが、6422系もワンマン改造されており多数が同系に編入されている。これらは、標準区間用のインバータ通勤車と同じ歩みを続けているが、基本設計はいずれも6400系に準じている。なお、車椅子スペースは6419系から設置されている。 次世代一般車両登場を控えた2023年(令和5年)、接客設備改善と運行機器関連のリニューアル工事が施工され、外観は前面と側面の行先表示器をカラーLED式表示器に交換し、前照灯部をLEDの標識灯に変更、従来の標識灯部をLEDのヘッドライトとし視認性の向上を図った。また前面の左右には転落防止柵が設置され印象が変化した。車内においては車内照明をLEDの間接照明とし、座席はドア側端に透明デザイン板を施したものに変更、両端と中央寄りに天井とを繋ぐポールも追加された。同改造は順次施工が進められる。 |
開運号の運用に就く6400系 | ワンマン化され6432系に編入された元6422系 |
6413Fからは全線共通の新標準車体に変更された。 | リニューアル工事施工後の6400系 |
←阿部野橋 |
ク6500形(Tc) + モ6400形(Mc) |
6501 + 6401 |
6502 + 6402 |
6503 + 6403 |
6504 + 6404 |
6505 + 6405 |
6506 + 6406 |
ク6507形(Tc) + モ6407形(Mc) |
6507 + 6407 |
6508 + 6408 |
6509 + 6409 |
6510 + 6410 |
6511 + 6411 |
6512 + 6412 |
ク6513形(Tc) + モ6413形(Mc) |
6513 + 6413 |
6514 + 6414 |
6515 + 6415 |
6516 + 6416 |
6517 + 6417 |
6518 + 6418 |
ク6519形(Tc) + モ6419形(Mc) |
6519 + 6419 |
6520 + 6420 |
6521 + 6421 |
ク6522形(Tc) + モ6422形(Mc) |
6530 + 6430 |
6531 + 6431 |
ク6532形(Tc) + モ6432形(Mc) |
6522 + 6422 |
6523 + 6423 |
6524 + 6424 |
6525 + 6425 |
6526 + 6426 |
6527 + 6427 |
6528 + 6428 |
6529 + 6429 |
6532 + 6432 |
6533 + 6433 |
2023年12月25日 更新
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