Angel Sugar

50万ヒット記念企画 テーマ「一人でできるもん」 第4夜

昨夜タイトル翌夜

恭夜&ジャック

■ 一人でエッチ・バージョンアップ編―前編―

 ジャックが仕事で海外に出かけていると、本当に自由が満喫できると恭夜は思った。その所為か仕事に出てきてからも表情が異様に明るい。
 ああ……
 身体の休みだ……
 絶倫のジャックにつき合うのはとにかく大変なのだ。確かにやること自体嫌いなどと今更言うつもりは無い。だが何度も言うようだが回数が問題なのだ。
 しかし、まだ助かっているのはジャックに仕事が入ると、大抵一週間はうちを留守にするため、その間に恭夜は身体をゆっくりと休めることにしていた。
 だからまだ俺は生きているんだと、実際恭夜は本気で考えるほど、ジャックが仕事に行ってしまうと開放感に浸れるのだ。
「……なんだか恭夜さん……ここ二、三日。すごく嬉しそうですね……」
 同僚の三上が気味悪い顔を向けてきた。
「え、そうかな……別に何時も通りだよ」
 一応、恭夜は言ったが、確かに嬉しい顔が表情に張り付いているかもしれない。
「……だって恭夜さんって……日によったらすっごい疲れた顔してません?疲れたって言うか……何かクスリでもやってそうな表情の時ありますよ……。僕ほんと、大丈夫かなあって思うときありますもん」
 ……
 クスリって……
 ま……
 そんな顔になるかもしれないよな……
 ならないのはあいつだけだ。
「あはは。元々俺、不摂生するからなア……深夜までビデオ見たりとか……。朝まで友達と飲んだりとか……。そういうこと結構するから、翌日すっげー疲れた顔になるんだと思うんだけど……。こればっかりは止められないんだよね」
 と、恭夜は嘘を付いた。
 ジャックにやられすぎてあんな疲れた顔になるとは口が裂けても言えないのだ。もちろん科警研でのジャックは全く恭夜とのことを隠さないため、みんな口に出して言わないが、二人が恋人同士だと知っている。その上一緒に暮らしていることも一部で知られていた。
 恭夜自身は自分からそんな話しを振らないのだが、ジャックがあちこちでばらして回っているのだ。
 ただ、ジャックはばらそうとしてベラベラ話しているわけではなく、のろけているのだ。
 あいつは馬鹿だ……
 大馬鹿野郎だ……
 お堅い公務員の働く職場で、ジャックはこともなげに恭夜のことをのろけるのだ。止めろと言っても聞いた試しはない。
 ああ……
 俺のイメージが……
 自分が同性しか愛せないことを隠すつもりは無い。だが、ジャックのようにあからさまに公言されると恭夜も困るのだ。
 まあ……
 そんなことで辞めさせられる職場じゃないし……
 それだけは恭夜も助かっていた。ジャックがどういう条件をここで働くためにつけたかは知らないが、どうも恭夜のことも入っているようなのだ。
 だから上司も、その上のお偉いさんも文句を言わない。逆に恭夜自身が人身御供にされているような気持ちすらする。
 まあ良いけど……
 そう言うことで揉めることは無いし……
 聞こえないところで、非難されることはあるかもしれないが、面と向かって気持ち悪いだの、信じられない男だと言われたことはない。もちろんそれはバックにジャックがいるからだろう。
 恭夜は良く知らないのだがファンクラブのようなものも密かにあるそうなのだ。
 ジャックと恭夜を護る会というファンクラブだ。
 俺は分かるけど……
 ジャックなんか護って欲しいなんて思ってねえよ……
 周囲の噂で傷ついたなどという話しは未だかつて聞いたことがない。自分に都合の悪いことは耳に入らない男だから何を言っても仕方ないのだ。その上、噛みつかれたと判断した場合、言葉の暴力が相手に降り注ぐ。
 そんな恐ろしいジャックに誰も意見などしない。
 だけど……
 俺の方がすごいって言われるんだよなあ……
 はあ……と溜息をついて恭夜は作業の手を機械的に動かした。
 ジャックに対し、恭夜は口一杯意見している様に見えるそうだ。それがすごいことなのだと言われる。
 だが、ジャックと話しをしていて、言いたくならないのだろうか?むかついたら反論したくないか?人の話を聞かない、その上すぐに訳の分からない言葉を投げつけてくる男に対し、意見の一つでも言いたくならないのだろうか?
 恭夜は思ったことを口にすぐしてしまうタイプだ。もちろん、ジャックがどういう男であったとしても、この性格は変えられない。
 それを他人はすごいと言うのだ。
 ちっともすごかねえよ……
 その分、酷い目に合ってるし……
 ……俺……
 言わなきゃ良いんだよ……言わなきゃ……
 恭夜が何か反抗的なことを言い出すと、ジャックはベットの中で報復?してくる気がする。それを毎度身を持って知っているはずなのに、恭夜はジャックに言いたいことがあると絶対口に出して言わなければ気が済まないのだ。
 ま……
 当分俺、一人だし……
 暫くゴロゴロしてよっと。
 そんなことを考えながらうきうきしていると、携帯が鳴った。
 ……?
 手袋を外し、ポケットから携帯を取り出すとジャックからのようだった。
 んだよこいつ……
 俺が仕事中だって分かってるだろう……
 取った方が良いのか、このまま無視してしまうのが良いのか悩んでいると三上が言った。
「携帯……取らないんですか?」
「え、あ。そうだよな……。廊下で取るよ……」
 恭夜はハッと我に返った風に顔を上げ、コールしっぱなしの携帯を持って廊下に出ると、ようやく通話を押した。
「……んだよ……俺、仕事中だっての……」
 不機嫌そうに言い、恭夜はそのまま歩いて、廊下の突き当たりにある長椅子に腰をかけた。
「ハニー……寂しくないかい?」
「あ?別に……」
 ポケットから煙草を取りだし、一本口に銜えると火を点けた。
「私は寂しいよ……ハニー……」
 いい年して何を言ってるんだこいつ……
 あきれ果てながらも恭夜は口元から煙を吐いた。
「あんたさ、俺が仕事中なの分かっていて、何?何の用だよ……さっさと言えよ」
「何を言ってるんだ。今全世界は寝静まってるぞ」
 おいおい……
 それはあんたのいる場所だろう……
「あんたの基準に合わせるなって。で、今寝てるのか?」
 チラリと時計を確認し、この時間なら向こうは真夜中かな?と恭夜は考えた。
「いや……交渉途中だ。真夜中だが、今は長い話が終わって暫くの待ち時間という奴だ」
 言いながら笑っていた。その声に、疲労など全く感じられなかった。
「ジャック……仕事中に電話を普通かけるかあ??いい加減にしろよ……」
 こういう事は滅多にジャックはしないのだが、ごくたまに悪戯電話をするようにジャックは恭夜の携帯に電話をしてくるのだ。
「ああ……キョウの声をどうしても聞きたかったんだ……。疲れたとき、ハニーの声を聞くと私はとても元気になれる……。どうしてそれが分からないんだろうな。今も私がキョウの声を聞いてどれだけ幸せな気分になっているか……。愛しているよハニー……」
 うっとりとそうジャックは言ったが、恭夜はその声だけで顔が真っ赤になってしまった。だがそれをジャックに気取られるわけにはいかないのだ。
「なっ……何、ふざけたこと言ってるんだよっ!回りに人がいるんだろう?そんな恥ずかしいこと言うなっ!切るぞっ!」
 と言いながらも、手はしっかり携帯を握りしめていた。
「……ん?捜査員はいるぞ。当たり前だろう……」
 当たり前って……
 なんだそりゃ?
「……もういい……切るからな……切るぞ……いいか?」
「キョウ……もう何日会ってない?キョウの身体が恋しい……」
 ぐはっ……
 ここで吐血しそうなことを言うなっ!
 そ……捜査員が回りにいるんだろっ!
「……お……俺は別に恋しくともなんともねえぞっ!」
 裏返ったような声で恭夜は言った。
「キョウは乳首の脇が性感帯だったね……」
 ……
 …………!!!
 え……エッチ電話?
「ああああ……あんたっ!何考えてるんだよっ!そんなこと言うなっ!」
 思わず立ち上がり、恭夜は携帯に向かって叫んでいた。すると煙草が灰を飛ばして膝に落ちた。
「うわっ……」
 パタパタと膝を叩き、灰を落とすと、火の消えてしまった煙草を灰皿に入れる。だがその手が震えていた。あまりの突然の事に動揺しているのだ。
「どうしたんだい?あの程度の言葉でキョウはイったのか?」
 ジャックは平静な口調でそう言った。
「馬鹿野郎っ!そうじゃねえよっ!煙草を落としたんだっ!」
「キョウ……私は欲求不満なんだよ。ハニーの可愛い声が聞きたいんだ。喘ぎでもいいぞ」
 ……こっちは……
 真っ昼間だぞ?
 それなのにこいつ……
 何言ってるんだよっ!
「五月蠅いっ!もう切るっ!」
 そう言ってこんどこそ本当に携帯を切った。
 はあ……
 もう……
 何を考えてるんだよ……
 涙でそう……
 捜査員のいる場所からあんな電話が掛けられるのは世界でジャックただ一人だと恭夜は思った。それを聞かされている捜査員が可哀相だと本気で同情した。
 仕事に集中しよう……
 そう思った恭夜はイソイソと自分の部署へ戻った。その後電話はかかってこなかったが、夜、うちに帰り着いた頃またかかってきた。

「……何だよ……俺は飯を食ってんの。あんた、仕事してないだろう。仕事しろ!」
 口の中のモノを呑み込み、恭夜はそう言った。
「何を食べているんだい?」
 嬉しそうにジャックはそう言った。
 う……
 絶対どこからか見てるな……
 何故か恭夜は確信した。
「見えてるんだろ……この、のぞき魔っ!変態っ!うちにある隠しカメラさっさと取っ払えよっ!俺は迷惑してるんだっ!」
 天井をあちこち見ながら恭夜はそう言った。
「……カレー……か。キョウは本当に、私がいないと食生活が偏るんだな。全く一人じゃ料理一つ出来ないなんて……」
 ふうと溜息をついてジャックは言った。
「……あのな、俺の話聞けよ。カメラ。隠しカ・メ・ラ何とかしろって!」
「キョウ……欲求不満だよ……」
 だから……
 だーかーらー……
「俺の話を、きけーーーー!」
 恭夜はブチ切れ気味にそう言った。
「聞いているよ。キスをしてあげられなくてすまないね」
 ……
 ああ……もう……疲れた……
 こいつ……やっぱり……
 回りに捜査員がいるんだな?
 もしかして向こうは早朝とか?
 そんな時間に……
 濃い話がどうして出来るんだよ……
「……そ、もういい……あんたって……朝早くから良くそんなこと考えられるよな。俺ある意味尊敬するよ……」
 御茶を飲み恭夜は息を吐いた。
「なんだって、そっちも朝なのか?」
「お前とは話ができねえよっ!何が朝だっ!こっちは夜だっ!分かっていてそんな風に言うなよっ!」
 恭夜が噛みつくように怒鳴ると、ジャックは電話向こうで大笑いしていた。
 ……
 あ、やめやめ……
 捜査員に俺の声拾われている可能性あるもんな……
 恥ずかしいから止めよう……
「もういい。切るぞ。ばいばい。さよ~なら」
 誰もいないキッチンで手を振りながら恭夜は言った。
「待て」
「なんだよ……」
 まだ話しがあるのかよ……
 仕方無しに恭夜はもう少しつき合うことにした。ジャックも寂しいのかもしれないと思ったのだ。
「今、私は一人だ」
 意味が恭夜には分からなかった。
「何?どういうことだよ……」
「朝勃ちしていてね。一人で処理するのが物足りないからハニーに電話をしたんだ」
 ……
 あ……
 朝勃ち??
 そ……
 そんなものしるかーーー!
「あんたなあ、そんなこと普通電話してくるか?」
 恭夜は既に半分パニックになっていた。だが電話向こうのジャックは相変わらず淡々と話しをしてくる。この神経は一体どうなっているのか、本気で恭夜はジャックの頭の中を覗いてみたい気分に駆られた。
「なんだ……ハニーは私が他の男を抱いても良いというのか?」
 ムッとしたようにジャックは言った。
「……それは……」
「良いのか?」
「……嫌だけどな……」
 ボソボソと小さな声で恭夜は言った。
「じゃあ、可愛い声を聞かせてくれ」
「……そんなこと言われてもさあ……」
 かあっと顔を赤らめて恭夜は言った。
「そっちは夜なんだから、一人で何でもできるだろう……」
 ものすごい言い方だった。
「あ……あのなあ……う~……お前俺のこと覗いてるだろう?」
「移動した。今は見えないよ。見られるのが嫌いなんだろう?」
 ……うううう……
 で、俺にどうしろと?
 一人エッチしろって言ってるのかこいつ……
「まあ……自慰でもしてくれたらその声で私も楽になれるよ」
 やっぱり……
 恭夜は自分が想像したとおりの答えが返ってきた為、ガックリと肩を落とした。一度この男にはこっそり一人エッチをしているところを見られていたのだ。それ以来、絶対にカメラの有りそうなところでは恭夜はしなかった。
「……できねえよ」
 カレー皿を片づけながら恭夜は言った。
 ちょっとだけその気になった自分が恥ずかしい。
 ジャックと話していると、駄目だと思うことでも何故か流されてしまうのだ。そういう自分を何とかしないと……と、考えていた恭夜であるから、ここで「うん」とは言えなかったのだ。
「……じゃあ……本気で他の男を抱いてくるぞ」
 ……
 どうしてそんなこと言うかな……
「……そんなことしてみろっ!別れてやるからなっ!」
 なんだかむかついた恭夜は怒鳴った。
「だがまあ、口ではしないよ……と、言って置いて、こっそりキョウじゃない誰かを抱いたとしてもばれることは無いんだった。じゃあそうするか」
 って……
 自分で普通言うか?
 なあ、言うか?
 こいつ一体何考えてるんだよっ!
「……勝手にしろよっ!馬鹿野郎っ!」
 携帯を思い切り切って恭夜はその勢いで床に投げつけそうになったが、手を振り上げたところでようやく思いとどまった。
 携帯に当たってもな……
 ああいう奴なんだから……
 今までだってわからねえし……
 仕事のない時は一緒にここで暮らしているのだ。その時のジャックは絶倫だ。こっちがへろへろになってもセックスにつき合わされる。そんな男が、海外に仕事に出たからと言って、欲望を抑えられるとは思わない。
 どうせ……
 誰かみつくろってんだろ……
 何となく気分が悪くなってきた恭夜は皿を洗い終えると、風呂に入り、リビングで楽しいテレビでも見ることにした。
 だが何を見ても気持ちは宙に浮いたまま、自分自身どうして良いか分からなかった。
 ソファーに横向きに身体を伸ばし、天井を見たまま恭夜は溜息をつく。ほかほかだった身体も冷え、頭も冷えてきた。
 寝ようかな……
 そろそろ……
 恭夜が身体を起こした瞬間にまた携帯が鳴った。
「なんだよ……」
 ムッとした声で恭夜が言うと、ジャックが怒り出した。
「キョウが協力してくれないから、ちっとも楽になれんぞ。どうしてくれるんだっ!」
「……あんた……もしかして、さっき電話切ってからずっとどっかにこもってんのか?」
 呆れた風に言うとジャックが言った。
「それが悪いのか?悪いのはハニーだろう……。全く……手が怠い」
 ……
 っぶはっ!
「わはははははははっ!あんたって……時々すっげー面白いな……っ!信じられないっ!」
 手が怠いと言うことはずっと擦っていたのだろうか?
 それを考えるとおかしくて仕方がなかったのだ。だがジャックの不機嫌は先程より加速していた。
「何が面白いんだっ!こっちはキョウが協力してくれない為にどれだけ苦労しているのか分からないだろう。全く……何とかしろ!」
 何とかって……
 何だよ……
 やっぱり俺に一人エッチさせようっての?
 ……
 真似事だけならいいか……
 仕方ないよな……
 ……
 するしかないよな……
「……分かった……やったらいいんだろっ!やったら……っ!」
 恭夜はようやくそう言った。するとジャックが急に嬉しそうな声で言った。
「ハニー……何て素晴らしい恋人なんだ~」
 だって……
 仕方ねえじゃん……
 お前がずっと擦ってたとか聞いたら……
 何か可哀相でさ……
 ポリポリと頭を掻きながら恭夜は照れた顔になった。
「だけど……覗くなよ。絶対……駄目だからなっ!場所、違うとこにいるんだよな?」
「もちろんだよ……ハニー……」
 明るい声のジャックがどうも怪しいような気が恭夜にはしたが、こちらから向こうを確認できないのだから信用するしかないのだ。
 毛布……
 毛布に潜ってやればいいんだな……
 あっちは声が聞きたいだけなんだから……
 と、恭夜は思い、毛布を引っ張りその中に潜り込もうとすると、電話口からジャックの舌打ちする声が聞こえた。
「あ……あんた……っ!やっぱ見てるだろ!」
 かあああっとまた顔を赤らめ、恭夜は叫んだ。
「ん?何の話だ。見ていないと言っているだろう……」
 いや……
 こいつは分からないぞ……
 見てる可能性が99%の様な気がする……もちろん残った1%は恭夜の希望だった。
「……やめ……やめやめーーっ!お前見てるから絶対嫌だっ!」
 もぞもぞと毛布に潜り恭夜はそう言った。
「思わせぶりなことばかり言って、私を焦らすつもりなら、後で覚悟して置くんだな」
 冷ややかな声でジャックはそう言った。しかし、見られていると分かっているのにどうして一人でエッチなど出来るだろうか?
「……知るかよ……。あんたが悪いんだ」
 さっさと携帯を切ればいいのだろうが、恭夜はそのことを忘れていた。
「キョウ……知っているかい?こっちには日本には無い大人の玩具が沢山あるんだよ。楽しみにしているようだから、色々買って帰るつもりだよ。楽しみにしているんだね」
「はあ?」
 思わず恭夜は毛布から顔を出した。
 日本にない大人の玩具って……
 なんだよーーー!!
「まあ……手荷物検査で引っかかるだろうから、外交官の友人にでも頼んで持ち込んで貰うことにする」
 笑いもせずにジャックはそう言った。
「あ……あんた……マジ?」
 こいつ……
 帰ってきたら……
 俺……どうなるんだよ??
「私が嘘を付く訳が無いだろう。有言実行だ。キョウにはその言葉が、猿並の脳に入っていないようだが……」
 ジャックはやると言ったら必ずやるのだ。それは恭夜も骨身にしみている。
「はは……あの……あのさあ……俺……ちょっとやってみようかなあ……なんて思ってるんだけどなあ……」
 カメラのなさそうなところに行けば良いのだ。
 どこだ……
 何処だろう……
 あっ!
 恭夜は携帯をもったまま、廊下にある物置に走った。物置と言っても掃除機を入れてある、人間が一人入られるくらいの場所だ。その物置の扉をあけ、掃除機を外に出すと、恭夜は中に入って扉を閉めた。
 うお……
 真っ暗……
 ま……いいか
「……ここだったら俺もいいよ……」
 座り込んだだけで既に一杯一杯のその空間で、ようやく気持を落ち着けた恭夜はジャックにそう告げた。

―続く―
昨夜タイトル翌夜

ああ、分かれてしまった前後編。一体どこまで暴走するのか不明……ううう。どうしろと? こんなことになるとは思わなかった……。まあいいか……。記念が増えるだけだよ……あわわ。ごめんなさい。後編に期待??

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