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臭いを嗅ぎ分けるのは大切な能力だ。
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もう全部いっぺんに捨ててしまえよ。
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事実かどうか、真実かどうか、
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記憶の中よりずっと急坂だった峠道、
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うれしいことば
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久しぶり。街角でふと出会ってしまう感覚。
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言葉を過不足なく補えたわけじゃない。
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薄っぺらくても積み重なる物質と、
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オイルダンパー、スタビライザー、ボールベアリング、プロポ、
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いつか恋する気持ちも忘れてしまう、
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砂地に繁殖する草は、上に伸びた繁茂な葉よりも、
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出会えなかった風景を惜しむ欲望。
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虹、あのときの虹。
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つい昨日のことを遠く感じたり、 同じ川沿いの道をびっしょり汗かいて登る。
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夢を見ない眠りから醒めて
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砂粒は風に運ばれ
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今日の今日、いまのいま、
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立ち止まっているのは苦痛なので、
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「この川はどっから来るか分かる?そう、荒池のほう。あそこからつながってんの。塞いでて見えんけど。そんで向こうもなホラ、トンネルになっとるやろ?ずーっと駅をくぐって向こうへ抜けんの。子供のころはカメやらコイやら捕れたんやけどね。ホンマやで。今もホラ、トンボ。でももう登って来れんようになったんやな。あそこにキリの木があるやろ?家の庭にあったやつが種を散らして増えたんや。もうあの服部さんとこのだけになってしもた。蚕、分かる?カイコ。昔ここはその集積所でな。郡山のニチボウまで運んでたんや。家も繊維工場やっててな。この前の道もこんなに狭かったんやで。こんなんや」
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─ やはり、どうしても本当のことは言えないよ。
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あの眼…
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石段
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何であれば本当らしいか?
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黒光りする床。自然に膝が折れる。肌にひいやりと冷たさが伝わる。
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大雨の午後、しっぽり濡れた案内状と膨らんだ封書が一通。
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「なんかこう、楽しい話はないか?」「楽しい話ねぇ…。そういうの、言われてすぐパッと出ないもんだな。辛いとか苦しいって話ならいくらでも楽に出てくる気がするんだけど」「ダメダメ、そんなこと言ってるから暗いんだよ。こういうのは気の持ちようでさ」「いやいや難しいよ、噺家じゃないんだから。だいたい暗い話なんていわば雑草みたいなもんでね、わざわざ探さなくったってそこらじゅうに生えてるだろ。そこいくと楽しい話は花だ。いつでもどこでもってわけにはいかないけど、なんとなく有り難いもんだろ。金払ってでもって、思うじゃない」「なるほど。なら、タメになる偉い話はさしずめ木だ。どーんと立って、根も深い。一朝一夕じゃ出ないし」「いずれにしたって潤いがなきゃね」「そういうこと。ど?一杯」
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道頓堀の七坪の店が、口コミで評判になった。
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価値の大小はないという前提を、
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2011 - 1
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2009 - 1 | 2
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2008 - 1 | 2
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2007 - 1 | 2
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2006 - 1 | 2
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2005 - 1 | 2
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2004 - 1 | 2
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2003 - 1 | 2
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2002 - 3 | 4
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