050101

人生自らのた
めに語る勿れ

耳をすまそう
きみのこえに


 

050102

すばらしく新鮮だ
初めて見る山みたいだ
初めて読む本みたいだ
初めて逢う人みたいだ
幸せな坂道をゆく


 

050104

五枚綴りですので、全部に捺印して下さい。
仏滅ですから、全部決めてしまって下さい。
今日から住んでることにすればいいのです。
一番右奥です。用紙はこちらです。どうぞ。
 


 

050109

正直者だよと嘘をつく

嘘つきだよと正直に言う

さあ、どっちだ


 

050110

聞こえないふりしても、素通りはしてくれないわね
言ってる言葉に意味があるんじゃない
言おうとしてるとき顔に出てるものよ
陰でどんなこと言われてるのか
想像するのはやめておきなさい


 

050111

ひらめきを さがして
きらめきを めざして
ときめきを しんじて
ゆらめきを かんじて
 


 

050113

「ちょうどいいんじゃないですか。長すぎてもダメだし」
「え、ホントですか?どっからどこまでホントですか?」
「どうなんですかねぇ。そこがよく分からないんですよねぇ」
「えーマジで。そーかぁ。ふーん、そーかぁ」
「ああ、これ忘れてたので。それでは」


 

050114

立ち上がって三歩めくらいで前と同じ人だと気付いたひと
任意ですと言われて一種戸惑うものの最後は拒否したひと
兄弟を連れ落とした携帯を取りに来て質問攻めにあうひと
最後まで表情を一切崩さず逃げるようにドアを閉めたひと
 


 

050116

舟は言葉より先にあったんだろう。自転車は後。「漕ぐ」について考えるに。

ぬかるみを爪先立ってちょいちょいって歩くの、すごく久しぶり。

たくさんの人に背を向けるの、慣れてしまわないように。


 

050117

 
                    光
 
 
 


 

050120

電話の向こう、風の音?
どうですか、感慨は
こっちは信号待ち
あれは別の電話
もうすぐ踏切


 

050121

臑に熱風を浴び続けると、眠くなる。
熱風を遮るとたちまち冷えが上ってくる。
平目筋が凝ってるのはそのせいじゃなく
さっきの人と山道を競争したからだ。
右のパンプスを斜めに引きずる癖があった。


 

050123

煙の

あまい香り
しろい軌跡
かるい痺れ


 

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