031101

笑顔の前を素通り
笑顔の前を素通り

手を振る人はいない
手を振る人はいないよ


 

031103

金属アレルギーとかある?って聞かれたのー
それって、もう絶対指輪じゃんー!
えーでもー、ピアスとかも可能性なくない?
だったら最悪ー!穴開けてないしー、やっぱ指輪だよー
どうするー?もらっても困るけどやっぱもらうなら指輪だよねー


 

031104

カウンターの角席に座る。ほかに席がなかったから。間を空けずストレートチャイを頼む。手元にメニューがなかったから。ちょうど3人分のコーヒーと3人分のチャイと、1人分のミルクティを作っているマスター。手際よく、リズムよく、4つの火元と2つのヤカンと1つの手鍋を操る。ああ、ネルを濡らすのは聞いてたやり方と同じだ。煮詰め具合は色より時間で計っているのか。再び火に戻したのは何故だ?奥でパンの耳を落としてるお爺さんの、左手の小指の爪だけ長い。その脇に缶ピー。どこを切ってもカフェ。
帰りがけに買ったばかりの茶葉を置き忘れて呼び止められた。緊張がバレバレ。


 

031105

一晩寝れば忘れられる。
ニンゲンって凄い。
 
 
 


 

031107

見ているけど見えていない。
もう一度戻って、眼に力を込めて。
だんだん風景が変わる。局部が鮮明に。
一時的な視力の上昇、脳に直結するパイプを実感、無音状態、
時間軸を超える。後、疲労も伴う。


 

031108

どこかで脇道に逸れた気がするんだ
そんなこと言っても他に道はないんだけど
もう一度確かめてみる必要がある
柿の木に実、菊の香の黄、
さあもう一度眼を凝らして


 

031109
 
息は熱い
生きていることそれ自体

探さなくとも
 


 

031110
 
雨霞の向こう、
捨ててススメ。
腰の厚み、昔の歌、浮かんだ言葉、
大切な手紙、伸びたゴム、忘れた名前、
まだ観ぬ写真、キラキラ笑顔、TVの中、


 

031111
 
さびしいなんて聞きたくないね
君の口からも
俺の口からも
誰の口からも
爆音で流せよ!


 

031113
 
菌は鼻孔から侵入する。まずそこで抗体反応、熱を帯び、老廃物として鼻水が流し出される。時間と共に激戦地が口腔の奥上部にまで達しているのが分かる。ただしまだ劣性とは限らない。その証拠に体力・気力の減退は確認されない。微熱感も部分的な発熱であって、背中や関節の悪寒には至らない。免疫力を低下させるのは各種ストレス、例えば疲労、睡眠不足、苦悩、苛立ち。従って気持ちから劣性に陥ってはいけない。患部が内部へと近づきつつあっても、自軍が善戦しつつある情況を的確に認識すべき。この段階では必ずしも安静が良いとは限らない。身体の不調を必要以上感じることで精神的圧迫が増す為…


 

031114
 
あなた、変わったわ…
 
 
 
 


 

031116
 
ガラス戸を開ける
風が葉を揺らす音 つがいのモンキチョウ
遠くでタイヤの擦れる音 見え隠れする太陽 雲
大切なものは鼻から入ってくる 
気管支と外がつながってる感じ


 

031118
 
彼女は別れを決意している。やり場のないため息を虚ろな笑顔に変えている。立ち止まるのは嫌なのに行き場がなくて佇んでる。憔悴した身体の奥にまだ美しい者が胎動している。

彼女は恋に我を忘れている。疑わしいものもすべて都合良く歪曲できる。 良い予感と悪い予感が共に恍惚としている。全身を巡る紅の気を隠すことも忘れている。


 

031121
 
年に一度だけ訪れる郵便局、わずか10分の大阪、
強風に裏返る色づいた街路樹、バチバチと叩きつける驟雨、
魁皇の結びの役者ッぷり、Mr.Anderson, welcom back、

…そんな日は何も考えないです。


 

031122
 
どんぐり ころころ
指先 つんつん
路地裏 きらきら
鼻先がつめたくってすてき
曲がり角を曲がる瞬間がすてき


 

031123  

「あー良かった…。ちょっと休憩。では、行きます」
「あのとき、誰か知ってる人だなーって。あーって」
「やっぱFMじゃなくてAMだろ。AM最高だよ」
「私、機嫌悪い人のとこ行かなくちゃ。ごめんなさい、また来ます」
「神戸の人の言葉が交じっちゃったのよ。もう結婚しちゃったけど」


 

031125  

新しい道ができてる
風景も新しく見える

誰にあいに行くわけでもなく
大声出して昔の歌をいくつも


 

031128  

ラジオの声
葉掠れの音
雲と風の余韻
もうしばらく聴いていましょう
時間の許す限り


 

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