030601

風が強かった。陽射しがきつかった。空が青かった。すごく青かった。誰も居なかった。砂と木葉が舞い散った。平屋根越しに雲が見えた。厚い雲だった。ガラス窓に水が飛び散った。子どもの声。自転車が通り過ぎた。身体を横たえた。目を閉じた。幅が狭かった。言葉の渋滞がゆっくり解消する。 すこし離れて座っていた。突然大雨が降った。口元にビー玉くらいの雨粒が打ちつけた。風呂上がりにビール。いつか来た山道。棚田に初ホタル。明日は仕事。気後れ。開き直り。大笑い。出会い。秘密。多忙。閑散。疲労。滋養。風。星。
明日へ行こう。明日行こう。

030602

ミミズのたうつ
アリむらがる
ミミズあらがう
アリあつまる
　

030603

ガラス越しの向日葵二輪。
脂の臭いばかり鼻につく。
まっすぐ顔を見られない。
爺さんが三叉路で寝てた。
四角い机の角をぐるぐる。

030604

先に行くぜ
昔話はいらない
栄冠はいらない
慰めはいらない
名前もいらない

030605

悪くなる、きっと悪くなる

良くなる、きっと良くなる

変わらない、きっと変わらない

030606

燃えてるぜ
森も
道も
風も
音も

030607

雨よふれふれ
雨よふれふれ

何も哀しくはない
何も哀しくはない

030608

ホタルこいこい
くちづけにこい

もっと見ていようよ
もっと見ていたいよ

030611

目に力
見えてるか？
見ようとしてるか？
そこにあるもの。
なめくじが見てた。

030616

今日の今日
いまのいま
　
　
　

030617

不安を覚えないんだ。静かでも。静かな方がいい。
何もする気がないときは、寝転んで天井を見やる。すぐ眠くなる。
何も考えないんだ。考えようとしてもダメで。最後はマグマ。
バカになってるのか。サルになってるのか。いいことなのか。
愚問もなくなった。雨は雨。声も出ない。

030618

カッコつけつけ
めっさバレバレ
それがどうした
もっとモテモテ
ガッとカラわれ

030620

朝のうちはまだ曇りがちでしが、今日は降らないと思いました。
ここ数日そんなことが続いたし、空がなんとなくそう教えてくれたからです。
昼前にはもう陽が射して、蒸し暑さを感じました。窓を全部開けました。
道行く人はまだあまり気づいてないみたい。冷たいメニューの看板を出してみます。
本を読んでいるとまた眠くなってきました。写真集も３冊。まだあまり気づかれていません。

030622

思いがけない
朝の雨
純真な女性
小躍りする夫
新たな出会い

030624

雨が上がると、たちまち肌にザラリとした湿気。
みるみる空が明るくなり、雲も晴れゆく。耳の向こう、うたた寝。
ガラスを閉めておいた方が、室内はまだ涼しい。ただし扇風機は休みなし。
陽射しが戻っても人通りは戻らず。ミントの花に蜂ひとり。なぜそんなこと聞くの？
２日前の話。夜半から一転、桶をひっくり返したような大雨。海の上を走るよう。

030625

「ゲートルがね。ああ、今の人はゲートルって言わないのかしら」
「もう10年前くらい。一緒に行った人があまり良くなかったので…」
「なんていうか、粋なんだな。でもこのあたりからはっきり翳りが漂う」
「アンサンブルができるんじゃないかと思うんです。みんなで」
「センセイとは学校で知り合いました」

030626

わたし、貴方のこと忘れるかもしれないわ。
ごめんなさいね。きっともう分かってるでしょ？
最初から気づいてるの。明日にはもう思い出せないって。
でも、ずっと忘れないでいるよりも、
あとで思い出す方が素敵なこともあるわよね。

030630

開店休業

シンナー・ラリパッパセン

オート・ザンディング